ボツネタ小説タイトル

・波動が撃てる先輩、昇竜が出せる後輩。
……霊感がありすぎて霊能力が使えるようになり、リアルに波動拳が撃てる先輩「巫女原」と、無力なパンピーだけど格ゲーがちょっと出来る後輩「竹松」の話。二人は大学生で、竹松は新入生。
 作中で竹松が巫女原に昇竜拳の出し方を教える件があるが、格ゲー下手くその巫女原がストリートファイターに触れたことある理由が「彼氏がやってたから(今は別れている)」という物で、元彼氏持ちヒロインを書くのは作者初になる予定だった。
 ラストでは、実は巫女原は幽霊だったことが判明、それとほぼ同時に成仏する。その後時が進み、大学生二度目の春を迎えた竹松は若干霊能力を使えるようになっている。そんな彼のもとに霊能力で妖刀を発生させる後輩が現れて、物語はいったん終了。





・鳴いても泣かない恋白ちゃん
……麻雀ラブコメ小説。Vtuber経由で麻雀に興味を持った女子高生「恋白(こはく)」と、彼女のもとに突如現れた麻雀の妖精「ニャンピン」、そして憧れの王子様的な先輩や、趣味は合わないが気は合う友人などが登場する物語。
 ニャンピンの姿は「両目が洋服のボタンで出来た猫のぬいぐるみ」であるため、名前の由来はピンズの2(リャンピン)+猫(にゃん)になっている。
 細かい流れやノリはまっまく決まっていないが、先輩への恋を諦めかける恋白へ「人生と麻雀は違う。誰かと比べて順位を付ける物じゃない」という台詞をニャンピンに言ってもらうことと、「私が勝ったら付き合ってください」と麻雀勝負に持ち込むことは必須事項。
 ラストは、先輩が現物を持っているのに危険牌を切り、二人が両想いだったことが判明してハッピーエンド。





・緑の血
……料理中に指を切ってしまった主人公が、そこから流れ出る血が緑色であることに気付くところから話は始まる。そしてその血を見て以降、日に日に体が虫へと変化して行き……。
 本来は「N」という作品群の一エピソードになるはずのアイデアだった。テーマは「四肢と顔、どちらが虫になった方が、より人間ならざる形に見えてしまうのか」というもの。





・配信される赤い罠
……国内各所で不審な自殺が相次ぐ。捜査の末、自殺者たちには「死の前日、Vtuber「D&D」に赤スパチャを投げていた」という共通点が明らかになる。そして共通点に沿って、動機の見えない不審な自殺は増していくのだった……。
 Vtuberが何なのかも知らない警部とその部下が、現代の都市伝説的手法を用いた殺人事件の犯人を追う。……という設定以外は何も、例えばスパチャを投げた相手を死に至らしめる方法だとかは何も思いついてない、そんなボツ中のボツアイデア。ちなみにD&Dはバ美肉Vtuberであり、なおかつ単数である。
 ラストは、最終的に言い逃れ出来ない状況まで追い込まれたD&Dの中の人が動機を語って終了。その流れは以下の通り。
「昔の友達が貧乏だった。ただ生きるために、寝る間も惜しんで働いてた。けど俺は俺で、そいつほどではなくても金に困っていて、助けてやりたくても助けられなかった。……なのに世の中には、普通の人間が何時間もかけて稼ぐ金を、くだらない動画にポンと出す人間がいる。だから俺にとってD&Dは、そいつらから金を回収して、同時に気に食わないやつをぶっ潰す、最高の手段だったんだよ」
「その友達が、お前がしたようなことを望んでいたのか? お前が勝手に哀れんで、勝手に腹を立てて、勝手に殺したんだろうが。人のせいにするな」
「……ああ、そういうことか。ずっと不思議に思ってたんだ。Vtuberなんか大嫌いなのに、そんな俺がどうして人気になれたのか。……俺は「欲しい」なんて一言も口にしなかったのに、アイツらは勝手に金を投げてきた。……俺も同じだったんだな」