スイッチ版マリパ、サイコロ一覧

 今回はスイッチ版マリオパーティの作文に対するおまけです。初見プレイ時から月日が(一か月くらい)流れて、計4人いる隠しキャラも全員出したということで、それぞれのキャラ固有のサイコロを紹介しようというだけの内容です。その後ちょっと余談もあります。

 なお、「コインを増減させる出目」を持つサイコロを使うキャラに関しては、それぞれの出目を「+1」「-2」というようにコインの増減額で表記します。-1は1マス戻る効果ではなくコインを1枚失う効果であり、マスを進む力としては0と同等だということを忘れないようにしてください。

 

 

 

・強キャラ

クッパ

出目→「-3」「-3」「1」「8」「9」「10」

……今作屈指の強キャラ。ダントツで一番強い。通常のサイコロの出目を合計した数値(前に進む力)が21であるのに対して、クッパのサイコロの合計は28となっていて、出目の平均は通常の3.5に対して4.5を超える有り様である。

 前に進めば進むほどスターやショップやジュゲムというチェックポイント式の重要な要素を利用できる今作のシステム上、とりあえず振り続ければ確率的に通常サイコロよりも多く進めるこのキャラのサイコロは極めて強力。

 代償としてコインを3枚失う可能性を持っているが、今作での出目「0」は「進まない」ではなく「その場に再度停止する」という扱いなので、足元が青マス(コイン3枚入手の効果)ならコインの手持ち枚数は減ることがなく、足元がアイテムマスならコイン3枚と引き換えに新たにアイテムを得ることができるので、「出目の平均がとてつもなく大きい」という明らかに強力な強みに対して、代償が軽すぎて釣り合っていないと言わざるを得ない。

 明らかに強すぎる性能だが「8」「9」「10」のどれかが出なければ意味がない以上半分の確率で不発もあるため、不発込みで確率的に圧倒的な強キャラとはいえ、運が悪ければ不発だけが何度も連続で起こる可能性はある。

 また「今、2以上を出さなければスターが他人に取られる」などの状況が巡ってくることもそれなりにあるので、現実的に考えて毎ターン常にこのサイコロを振る振ることはできない。その二点が、運(とミニゲームの強さ)次第でキャラ性能をひっくり返せるのが、キャラ性能のバランスが微妙な今作の救い。というかそれこそが運と実力の合わさったすごろくの魅力。

 

ワリオ

出目→「-2」「-2」「6」「6」「6」「6」

……出目の合計が24の強キャラ。前に進むことが強い今作において、出目の合計が21を超えている時点でもう強い。クッパに比べると合計値と、ここぞという場面一回で出せる出目の最大値で大きく劣るが、数字が安定していることが強み。

 前に進むほど有利になる今作においても、前回の作文で強力だと散々書いた要素である「仲間」を得るための仲間マスに止まるなど、ピンポイントな出目が必要になる場面がある。ワリオは七割近い確率で6を出せるので、6マス先に止まりたいマスがある時にはクッパよりも強みを発揮することになる。

 その他にもクッパと違い「1」の出目がないため、絶対に1だけは出したくない場面でも活躍できるなどの特徴がある。……が、それらの強みはあくまでクッパと比べた際のことであり、それだけ独自の強みを持ちながら、そもそも出目の合計が大きい時点で大体のキャラよりも強いことを忘れてはいけない。

 

テレサ

出目→「-2」「-2」「5」「5」「7」「7」

……ワリオの亜種。合計値も失う可能性のあるコインの枚数もワリオと同じだが、数字がバラけたことでピンポイントの安定性を失っている。しかしその代わり最大値が7となっているので、進める数が6マス以下では意味がないという状況で強みを発揮できる。ワリオとどちらが強いと言い切ることはできないが、どちらにせよ合計値が大きいのでやはり強力。

 ただし、「合計値の大きさ」「最大値の大きさ」双方においてクッパが最強であることを忘れてはいけない。

 

 

・並キャラ

「マリオ」

出目→「1」「3」「3」「3」「5」「6」

……平凡オブザ平凡、弱キャラ一歩手前の主人公。合計値も最大値も通常サイコロと変わらず、ただ3が出やすいだけの内容。3が出やすいことと、2と4が出ないことを利用できる場面はそこそこあると思われるが、クッパに比べて主人公がこれかよというガッカリ感はぬぐえない。ワリオにも性能負けしている始末。

 後に続々と紹介するキャラを見てから改めて考えると分かるがとにかく個性がなく、強みも大した質ではなく、貧乏だけど器用とまでは言えない感じの人となっている。主人公なのに……。

 

ルイージ

出目→「1」「1」「1」「5」「6」「7」

……ほんの少し個性が出た平凡。1が多く弱そうに見えるが合計値は21なので、確率上は前に進み続ける力は通常サイコロと同じ。兄貴との最大の違いは最大値が7であること。通常サイコロはご存知の通り6までしか出せないので、それでは絶対に困るのだという場面でワンチャンス賭けることができる。7が出る確率は二割を切ってるけれど、それでも兄貴のような確率0とは天と地の差がある。無いよりマシってやつだ!

 ……と書けば兄貴よりも強そうに聞こえるけれど、そうとも言い切れずしっかり欠点はある。兄貴と比べた時の欠点は、向こうが「3以上を出せばいい」場面で八割を超える確率で振れるのに対して、こっちはその手の「通常サイコロより「成功」の確率を上げる」場面が一切ないこと。

 そしてこれは全キャラ通して言えることだけれど、通常サイコロより大きい数字を出すだけならクッパが一番強いことを忘れてはいけない。

 

ワルイージ

出目→「-3」「1」「3」「5」「7」「7」

……独特な出目のキャラ。合計値21で最大値7であるルイージよりも最大値の面が一つ多い代わりに、出目0かつコイン没収の「-3」を持っている。2・4・6と通常サイコロにある出目が三つも入っていないので、目当ての数を出したい時よりも、特定の数を避けたい時に使う機会が多いかもしれない。ルイージのようにワンチャンスに賭ける場面で7が二面あることでより勝率が高まっている。

 などなど、評価できる点はいくつかあるが、キャラ全体を通しても捉えどころがなく独特なサイコロとなっている。何より重要なのは結局のところ合計値が21なので、独特だろうと何だろうと、強キャラでも弱キャラでもない正真正銘の並キャラだということである。

 そしてこれは並キャラ全員に言えることだけれど、改めて言うなら並キャラは、勝つためのキャラ選びをする時に強キャラ三人衆を蹴ってまで選ぶ理由を何一つ持っていない。いくら出目に個性があってもそれを忘れてはいけない。

 

ディディーコング

出目→「+2」「0」「0」「7」「7」「7」

……隠しキャラのおさるさん。合計値は21なので前に進み続ける力は通常サイコロと同程度しか期待できず、7を出すことに特化したサイコロという位置づけ。と言っても確率は半々なので、他のキャラより特化しているというだけであって、ほぼ必ず出せるとはどう贔屓目に見ても言えない性能になっている。

 おまけのようにコインプラス2の面があるけれど、コインプラスの面は前回の作文のチョロプーの下りで説明した通り「0よりマシだけど1より弱い」という物なので、本当におまけと言った感じ。ぶっちゃけ出目が「0」三つでも評価は変わらない。

 

カロン

出目→「1」「1」「1」「6」「6」「6」

……いさぎよい出目を持った隠しキャラの骨。通常サイコロの最小値か最大値のどちらかを半々の確率で出すぜ、という単純なキャラ。合計値は21なので前に進み続けるためにこのサイコロを振り続けても意味はなく、このキャラのサイコロは他の用途で使うことになる。

 1か6を出したい時に活躍することに加えて、2~5を出したくない時にも使えるので使用機会はそれなりにある。また、前に進み続ける「継続の力」はないけれど、6が三面もあることで「ここ一番で通常サイコロの最大値6を出す」という「瞬発力」で優れているキャラだと言える。

 ただしこのキャラの強みのほとんどは、ワリオがより高いレベルで持っていることを忘れてはいけない。悲しいかなほぼワリオの下位互換。そして「半分の確率で大きな目を出す」という芸当は、よりハイレベルな領域ですでにクッパが行っているという事実もさらなる悲しみを誘う。強キャラがいるのなら並キャラでは価値がないという、対戦ゲームの世知辛さを一番分かりやすく表したキャラかもしれない。

 

「ヘイホー」

出目→「0」「4」「4」「4」「4」「4」

……超極端な出目のキャラ。ほぼ4出すサイコロを持っている。ピンポイントで数字を狙える強みと、通常サイコロに存在する出目の多くを含まないことの強みはこれまでに説明した通り。このキャラの特徴はピンポイント性が全キャラの中でトップであることと、それと引き換えに合計値が20しかないこと。振り続ければ確率上、通常サイコロを振り続けるよりも少ない数しか進めないことになる。

 総じて特徴的で個性はあるけど強くはない、かといって弱いというほどでもない、並キャラ界のアクセントとなるキャラである。出目が平凡で強さも平凡という単調なキャラばかりではせっかく作ったキャラ性能の概念そのものにきてしまうので、こういうキャラの存在は強いかどうか以前にゲームにとって大切だ。

 

「デイジー

出目→「3」「3」「3」「3」「4」「4」

……ヘイホーの亜種。数字がバラけた代わりに0が消えて、とりあえず確実に進めるようになった。ヘイホーと同じく合計値20はしかない。二面に減ったとはいえ通常サイコロに比べればやはり4を出したい場面で振るべき性能となっており、それに関しての精度がヘイホーに大きく劣る代わりに、こっちは3もピンポイントで狙えるようになっている。というか面の数からしてむしろそっちが本命。

 総評としては0を恐れて器用貧乏となってしまったヘイホーといった具合だけれども、4を狙う時しかお呼びがかからなかったヘイホーよりも振るべき場面が多く訪れるので「キャラを使っている感」がより多く得られて、結果として目的の数字が出るかどうか以前の、今作初の要素となる「キャラ固有サイコロを使う楽しみ」がより多くある。楽しいのは大事だ。

 ただしその楽しさは、とりあえず振っとけば強い強キャラ三人衆がデフォルトで備えていることを忘れてはいけない。

 

ドンキーコング

出目→「+5」「0」「0」「0」「10」「10」

……スーパーワンチャンス隠しキャラゴリラ。10を出すかその場にとどまるか、二つに一つの漢のサイコロ。合計値としては20なのでより多く進み続けるために振る物ではないが、ゲーム中で一番瞬発力に優れた性能になっている。

 ショップやジュゲムと違ってスターは一つ取るたびに場所が変わるので「他者より先に、他者より早く、他者より前へ」が求められる場面は意外とあり、通常サイコロでのんびりしていたら結構な確率で他人に取られる……という距離でワンチャンス振る機会はそこそこある。ただしあくまでワンチャンス(失敗率の方が高い)なので、明らかに強いというわけではない。

 また、大きな出目を持つほぼ全ての並キャラが「その長所はクッパでいいじゃん」と言われる中で、このゴリラだけは10の二面という唯一無二の個性を持っている。10を出さなければいけない場面での成功率なら誰にも負けない。クッパにさえ負けない。

 ただし9でもいいとなるとクッパに並ばれ、8でもいいとなると追い越される。0を出す確率の方が大きいリスクを背負ってでも10ピンポイントを狙う必要がある場面って、いったいどれくらいあるんだろう……(遠い目)

 

「プンプン」

出目→「0」「3」「3」「3」「3」「8」

……プレイアブルの中でぶっちぎりにマイナーな隠しキャラ。3を出しやすい、最大値8を狙えるなど、長所はある。しかし並キャラの中だけで見ても(ここ重要)、特定の数字の出しやすさならヘイホーが、最大値のワンチャンスならドンキーがより高い性能のサイコロを持っている環境において、長所がそれだけでは器用貧乏と言わざるを得ない。

 振れる場面が多い代わりに個々の場面で目的の数字を出す「成功」の率は低い、ある意味「キャラ固有サイコロを使う楽しみ」に全てを捧げたキャラと言える。そういう意味ではデイジーに似ている。まったく違った出目のキャラと本質が似る珍しい例。

 

 

・弱キャラ

「ピーチ」

出目→「0」「2」「4」「4」「4」「6」

……マリオが弱キャラ一歩手前ならその嫁はもっと弱かった。4の出しやすさでヘイホーに劣り、必ず前に進めるという利点もなく、期待値だけは20と通常サイコロを下回っている。他キャラと比較して強い部分が一つもない。

 

ヨッシー

出目→「0」「1」「3」「3」「5」「7」

……合計値が異様に低い恐竜。7が一面あるという点でルイージと同じであり、特徴と呼べる特徴はそれくらいの物なのに、なぜか合計値が19しかない悲劇のキャラ。単純に無個性で弱いとか、かわいそうすぎる。

 

「ノコノコ」

出目→「1」「1」「2」「3」「3」「10」

……残念なカメ。小さい数字ばかりと見せかけてワンチャンス10が出る……という個性にしたかったのはわかるけれど、10を出すならゴリラがいるので、こいつはゴリラと違い0がないことを活かしていかなければならないことになる。

 が、そうなってくると中途半端にバラけた数字が苦しく、何かを避けるにしてもどこかを狙って止まるにしてもイマイチ信用できない。特に「4~6先のマスに止まりたくない」場面でそれを避ける目的で使うと、10以外の目が出れば結局次のターンそれらのマスを通常サイコロで普通に超えなきゃならなくなるなど、望ましい結果を出せる可能性が明らかに低く、総じて残念性能と言わざるを得ない。

 おまけに、なぜか合計値も20しかない。せめて21にしてくれればいいのに、振るだけで確率上損をするのは痛い。

 

クッパジュニア

出目→「1」「1」「1」「4」「4」「9」

……父親にはまだまだ及ばないジュニア。最大値9が目を引き、その横にそこそこの出目4が二面並ぶが、他が1しかないので合計値は20としょぼい。そして何度も言うように最大値を狙う目的なら全キャラ通して言えば父であるクッパが、並キャラまでを見てもドンキーがいるので、存在意義としてこの出目9だけでやっていくのは厳しい。

 最大値を外した場合の出目がそこそこ偏ってくれているおかげで最大値が1劣るもののノコノコよりは使いやすい場面が多く、クッパと言うよりはノコノコの亜種と言えるのかもしれない。父の背中は大きく、そしてまだまだ遠いのだ。

 

 

「チョロプー」

出目→「+1」「2」「3」「4」「5」「6」

……我が家で最も早く発見された弱キャラのモグラ。たった一枚のコインなんかどうでもよくて、1が出ないことがこのキャラの強みになるわけだけれども、特定の数字を出さずに通常サイコロ並みの前に進む力を持ったキャラなら腐るほどいる。合計値20のモグラがそれらに勝る点はたったのコイン一枚。いくらコインに価値があるとはいえ、一枚では限りなく無に近い。

 

ハンマーブロス

出目→「+3」「1」「1」「5」「5」「5」

……5が出やすい、ただそれだけのキャラ。同じ確率で6を出せるカロンに勝る点はコイン三枚、劣る点は合計値が悪い意味で驚きの17ということ。合計値が21を下回る時点で強キャラとの間に越えられない壁があるというのに、その中でも最弱の17である。どう考えてもコイン三枚じゃ釣り合ってない。

 そうなったから評価が変わるというわけではないけれど、ドンキーでさえコインプラスの一面は「+5」だったんだから、このキャラも五枚くらいくれてもいいんでねーの?

 

クリボー

出目→「+2」「+2」「3」「4」「5」「6」

……チョロプーの亜種。コインを得られる確率と、得られる枚数そのものが強化されたかわりに、合計値は18になってしまった。ジュゲムの手前など、この場に留まってコインを貯めたい場面は確かに時々あるものの、それはあくまで時々である。大きな数字を出して進みたい時の方が圧倒的に多い。

 また今作の出目0の仕様と、毎ターン終わりに行われるミニゲームの結果次第でコインがもらえることから、その場でコインを貯めたい時はコインプラスの出目ではなく「0」で十分なことが多い。

 そこを考えるとこのキャラはミニゲームで勝ちづらい人向けの性能をしているのかもしれない。だからなんだという話ではあるものの、存在価値が見いだせることは弱キャラ界において結構貴重だ。

 

ロゼッタ

出目→「+2」「+2」「2」「3」「4」「8」

……クリボーの亜種。最大値8を手に入れた代わりに合計値はさらに下がって17と、ハンマーブロスと二人仲良くワースト1位。ただしそもそもクリボーのサイコロを振る機会なんてそう多くはないので、最大値のワンチャンスを狙える分こっちの方が合計値は低くても強いかもしれない。あくまで弱キャラであるクリボーと比べて、だけれども。

 

 

 ……と、そんな感じで、今作には計20人のキャラクターがいます。

 紹介した通り大体のことは強キャラ三人衆が最もハイクオリティにこなせてしまうので、性能のバランスという点ではイマイチな今作だけれども、それでもそもそも「追加の固有サイコロでキャラ性能を生む」という新たな試みで、20個とかなり多数な、それでいて個性豊かなサイコロを考え出したことは称賛に値すると思います。(一部、ピーチやヨッシーのような意味不明な物がいるのが残念だけど)

 しかし、それでもあえて性能とバランスの面だけを見て話をするなら、今作の固有サイコロのバランスが悪くなってしまった原因は、強キャラ三人衆が全員コインマイナスの面を備えていることから「コインの増減の価値を重く見積もりすぎた」ことだとわかります。

 コインマイナスの価値を重く見積もりすぎた結果「重いデメリットがあるから合計値が大きくてもいいか」と強キャラ三人衆が生まれ、弱キャラについてもクリボーハンマーブロスのようなキャラガ「大きなメリットがあるから合計値が低くてもいいか」という流れで生まれてしまったように見えます。

 けれども実際のところ、「せいぜい数枚のコイン」が「大きく進める可能性」以上に重い価値を持つことはありませんでした。仮に強キャラたちが一面でもいいので、コインを10枚以上失うデメリットを持っていたら、振ることを躊躇するサイコロになり「確率的に強すぎる」から「ハイリスクハイリターン」になれていたかもしれません。

 コインを得る効果を持つ弱キャラたちはもっと深刻で、改善しようと思うとゲームシステムそのものを変える必要が出てくると思います。というのも、コインだけあっても前に進めなければそのコインを有効に使うことができないので、合計値が低くコインが増える可能性のあるサイコロは、ちょっとやそっとコインの増える幅を大きくしたところで強くはならないからです。

 強キャラのサイコロはコインマイナスの値を大きくすれば、「進んだはいいけどコインがなくて何もできない」という状態を生み出すリスクになるので、それで今よりはマシになるでしょう。しかしコインプラス系の弱キャラはそもそも進みにくい以上、コインをより多く与えても大して意味がない。

 以前にマリパ8はどうすればマシになるのか、という話をした時にも同じことを言いましたが、今回の件もこれを解決する方法は「通販システム」だと思います。要するにショップに行かなくてもアイテムをその場で買えるシステムです。今作はそれを採用しておくべきだったのでは、という気がします。

 コインを得れば進まなくてもその場で「一応使える」ようにしておけば、出目が小さすぎてまったく使い時が来ないという状況を無くせるので、コイン系の弱キャラを救済できると思うのです。

 と言ってもショップとまったく同じ条件で買えるようにしてしまうと、コインを稼いだ人がサイコロの出目に関係なくガンガン有利になっていくような、実力重視に偏ったゲーム性になってしまうので、これも前に言った時と同じように何かしらデメリットを付けるべきです。あくまでその場で使えるコインは「一応使える」でなくてはなりません。

 具体的には、ショップで普通に買うより割高とか、通販らしく届くまでターンを要するとかでしょうか。コインを支払ってから実際に手元に来るまでにラグがあるとか、時代に沿って生まれた新たな試みっぽくて面白そうですけど、どうなんでしょうか? もちろんそれだけだと結局手に入る分普通に強いから、割高であることは大前提ですけど。

 難しいのは割高というのを「どれくらい高くするのか」ということです。今作がサイコロの件でコインの価値の重さを見誤ったように、結局そこの調整を誤ればあまり良い出来とは言えないゲームが生まれてしまうに決まっています。そしてどう調整すれば面白くなるのかなんて、ぼくにはわかりません。言うだけなら簡単ってやつですね。

 しかし通販システムを採用すれば、コインプラス系弱キャラを救済できる可能性が生まれると同時に、ショップという「進むほど優位になる要因」を相対的に弱体化できるので、強キャラ三人衆たちの力も下がることになりますし、やっぱり丁度いい調整になる気がするんですよね。

 それもまた「見誤り」なのかもしれませんけど、とにかく次作でもキャラ固有サイコロを出すなら、そのあたり調整を入れて欲しく思います。ただし調整するにしてもその時、間違ってもコイン増減の出目の存在そのものを消すというようなことはしてほしくないです。

 コイン系の調整に難があるからといって、出目にコインの増減を使うことを禁止してしまうと、ピーチやヨッシーのような意味不明な無個性弱キャラがさらに増えてきてしまいそうですもんね。そんなことになるくらいならキャラ数を減らすか、やっぱりマリオパーティはキャラ性能無しの方針でってことにする方がいいと思います。

 ……以上、おまけでした!